昨年3月に膝蓋骨(しつがいこつ)、いわゆる膝のお皿の部分を骨折し、人生初の入院&手術を受け、治療やリハビリの経過は、これまでもブログで3回にわたって書いてきました。
今回、骨折から約1年が経過し、これまで固定していたワイヤーを取り除く抜釘(ばってい)手術を受けてきましたので、その様子をまとめておきたいと思います。
抜釘手術のスケジュール
当初骨折した時から、ワイヤーを抜くのは1年後くらいです、と言われていたので、その言葉通り、骨折後約1年経過してワイヤーを抜く抜釘手術を受けたことになります。
2018年3月に手術を受け、最初は1~2週間おきに通院していたのですが、徐々に、1ヶ月、3ヶ月と通院間隔が長くなりました。
そして、2018年12月に診察を受けた際に、
「次回は3月に入院前の検査と診察をして、4月に入院・手術にしましょう」
ということで日程が決まりました。
3月に検査を受けて、特に問題なかったので、4月の入院・手術が確定しました。
高額療養費制度は月単位で医療費を計算しますので、入院・手術をできるだけ月初にしようと思っていたのですが、お仕事の関係もあり、4月2週目になりました。
入院前は、2泊3日か、3泊4日くらいでしょう、と言われていたのですが、結果的には、2泊3日で退院できました。
以下、抜釘手術の具体的なスケジュールです。
4/8(月)(手術前日)
午前10時前に入院。いくつか簡単な検査があるものの、この日は基本的に自由。昼食から病院。
午後9時以降は絶食で、以降はお水、お茶などのみ
4/9(火)(手術当日)
午前5時以降は絶飲食。なんとなく5時前に目が覚めたので、念の為、少しだけ水を飲む。
午前8時から手術。前回は脊椎麻酔(術中意識あり)でしたが、今回は全身麻酔(術中意識なし)。本人は寝ているだけなので、全身麻酔の方が精神的な負担は少なかったです。
もともと短時間で終わると思いますと言われていたものの、実際には2時間半くらいかかり、10時半過ぎに病室に戻る。術後、病室に戻って点滴で痛み止めを注入してもらうまでの間は結構痛みを感じました。
その後、昼食は食べられず、点滴のみ。
午後5時頃、医師から飲食のOKが出たため、車椅子に乗って院内のコンビニに夕食を一人で買いに行く(飲食OKが想定より早く出たため、病院の食事手配が間に合わなかったため)。
術後、膝があまり曲がらない状態で車椅子に乗るのはけっこう大変だった。
4/10(水)(術後1日:退院日)
朝、最後の診察を受けて、1週間分の痛み止め(飲み薬)をもらって、そのまま退院。手術代の精算が終わっていないため、支払いもなく、家族に迎えに来てもらい、荷物をまとめて帰宅。
なお、抜釘手術の場合は、特にリハビリとかはなく、
「とにかくよく曲げてください。術前の状態には戻るはずです」
という指示のみ。
膝の状態としては、一段ずつであれば階段を登ることは可能。ただし、膝はまだあまり曲がらない、という感じ。
ということで、あっという間の2泊3日の入院・手術でした。
以下、術後の経過です。
術後4~5日程度
膝がそれなりに曲がるようになり、一歩一歩ゆっくりであれば、階段を交互に登っていくことが可能に。
骨折した右足から階段を登る際に、術前に感じていた痛み(おそらく切れたワイヤーが悪さしていた?)がなくなっていた。これはうれしい!
術後8日目
退院後、初めての通院日。いつも通りレントゲン撮影後、診察。
ガーゼを外して、傷の状態を確認して、
「はい、今日で終わりです」
ということで終了。
今後は、自分でよく曲げてください、ということで、早くも通院は終了しました(術後、通院するのは1回のみ)。
術後13日目(本記事執筆時点)
なんとか自転車に乗れるまで回復。
また、階段を降りるのも、低い階段であればなんとか降りられるようになった。
ワイヤーを抜いた後は、それまでワイヤーが貫通していた骨の部分は穴があいた状態になっているため、少し骨折等しやすい状態になっているそうです。
数ヶ月くらいで修復して骨でうまっていくそうですが、少しでも治りを早くするため、気休めに、サプリを飲んでいます(主にコラーゲン、グルコサミン、コンドロイチン)。
術後3~4週間(2019/5/7追記)
まだ完全とは言えないものの、階段を降りるのが、だいぶスムーズにできるまで回復。
小走りとかしようとすると、やはり左右非対称な感じになってしまうものの、日常生活で困ることはほとんどない状態まで戻っています。
ちなみに、この間、たまに階段に足をかけて膝を曲げたりはするものの、骨折時のようなリハビリは一切していません。
抜釘手術の費用
気になる抜釘手術の費用ですが、2泊3日の入院で、以下のようになりました。
- 総医療費:216,430円
- 食事代(自己負担額):1,380円
- 差額ベッド代:16,200円(5,400円✕3)
患者としての自己負担額は、総医療費の3割ですから、
216430円✕30%=64,929円
となりますが、ここからさらに高額療養費制度が適用されます。
高額療養費制度の自己負担限度額が高い方であったとしても、自己負担額は8万円強ということになります。
高額療養費と限度額適用認定証
今回の場合、月収28万円以上の方は上記金額(64,929円)が全額自己負担になりますが、月収28万円未満もしくは住民税非課税の方は、それぞれ自己負担限度額までのみを支払えばよいことになります。
ちなみに、今回、事前にどのくらいの医療費になるかわかりませんでしたが、それなりの金額になるとは思っていたので、事前に限度額適用認定証を申請して発行してもらっていました。
一般的に、高額療養費制度の場合は、事後に申請して還付してもらう形になりますが、限度額適用認定証を発行しておいて、窓口で見せると、自己負担限度額を超えた金額を払う必要がなくなりますので、資金的な負担、事後の事務手続き負担が軽減されます。
ちなみに、筆者は協会けんぽですが、限度額適用認定証の発行は、ホームページから申請書をダウンロードして記入して送付、1週間程度で発行してもらうことができました。そんなに手間ではなかったので、医療費負担が大きくなりそうな時は、発行してもらっておくとよいかと思います。
民間の医療保険は給付対象外
また、筆者は民間の医療保険(入院すると1日5000円などが給付されるもの)に入っていないので直接的には関係ないのですが、今回の抜釘手術は、仮に民間(生命保険会社)の医療保険に入っていたとしても給付対象外だそうです(保険の専門家の方に聞きました)。
骨折直後の入院手術とは異なり、抜釘手術は、治療の一環とは見なされないようで、民間の医療保険からは給付されないようです(加入されている方は、ご自身の契約内容をご確認ください)。
患者としては、ワイヤーを取り除くまでが治療だと思うのですが、民間の医療保険のロジックとしてはそうではないようです、、、
治療・リハビリの経過(レントゲン写真)
最後に、膝蓋骨骨折の治療・リハビリの経過を、レントゲン写真で掲載しておきます。
骨折直後の折れた状態のレントゲン写真がないため、いきなり手術後から始まります。
ワイヤーで膝蓋骨を固定して頂いた直後の状態です。
退院後、膝を曲げるために、リハビリをガンガンやっていると、ワイヤーが切れてしまいました。
お医者さん曰く、けっこうよくあること、だそうです。
左側のみならず、さらに、右側も外れてしまったようです。
左側も、前回の写真と比べて、ワイヤーが少し移動しているように見えます。
今回の抜釘手術後の写真です。
ワイヤーがきれいに取り除かれています。一般的には、必ずしも全部をきれいに取りきれないこともあるそうです。
最後に
昨年3月に始まった膝蓋骨骨折生活ですが、抜釘手術を終え、ようやく終結が見えてきました。
まだ完全には治っていませんが、日に日に曲がる角度も回復してきていますので、それほど時間がかからず、術前の角度までは回復するのではないかと思います。
骨折直後、手術後は、かなり日常生活に制限がありましたが、家族の理解・協力もあり、なんとか日常生活を無事送ることができました。
松葉杖生活など、バリアフリー設備の有り難みを最大限に実感することができました。
一方、お金の面では、もちろんケースバイケースですので一概には言えませんが、高額療養費制度や医療費控除(確定申告で還付)などもあるため、金銭的な負担はそれほど大きくなかったという印象です。
もちろん健康一番ですので、骨折しないに越したことはありませんが、金銭的な負担という意味では、それほど不安に感じる必要はないのではないかと思います。