2000年以降に成人もしくは社会人になった人たちはミレニアル世代と呼ばれています。具体的には、現在の20代から40歳手前くらいの方たちです。
このミレニアル世代の人たちは、お金についてどんな意識を持っているのでしょうか。
本日は、以下の調査結果を参考に、ミレニアル世代のお金についての意識について確認していきます。
ミレニアル世代のお金に関する調査。貯金意識が高く、投資や資産運用に興味あり(マクロミル調べ)
調査概要
- 調査主体:マクロミル
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 調査対象:全国15~53歳の男女(マクロミルモニタ会員)
- 割付方法:平成27年国勢調査による、世代ごとの人口動態割付/合計1,000サンプル
- 調査期間:2018年8月20日(月)~2018年8月21日(火)
■世代の分類について
本稿では以下のように世代を分類し、25~38歳(ジェネレーションY)をミレニアル世代としています。比較のため、15~24歳のジェネレーションZ世代、39~53歳のジェネレーションX世代にも調査を行いました。ジェネレーションZ 15〜24歳 330名
ジェネレーションY 25〜38歳 340名 ※ミレニアル世代
ジェネレーションX 39〜53歳 330名
世代別のお財布事情
まず世代別のお財布事情です。
●世代別のお財布事情
ベース:全体(n=1,000)○ひと月あたりの平均的な貯金額
ジェネレーションZ ¥15,992
ジェネレーションY ¥25,996
ジェネレーションX ¥25,424○ひと月に使える自由な金額
ジェネレーションZ ¥22,893
ジェネレーションY ¥27,148
ジェネレーションX ¥28,799○ひと月にプライベートで使う平均的な金額
ジェネレーションZ ¥18,245
ジェネレーションY ¥22,746
ジェネレーションX ¥22,842○財布に入っている平均的な金額
ジェネレーションZ ¥6,189
ジェネレーションY ¥10,276
ジェネレーションX ¥14,138○電子マネーにチャージしてある平均的な金額
ジェネレーションZ ¥1,665
ジェネレーションY ¥3,218
ジェネレーションX ¥4,489
ひと月あたりの平均的な貯金額は16000円~26000円で、ミレニアル世代である25歳~38歳と、39歳~53歳ではほとんど差がなかったようです。
この傾向は「ひと月に使える自由な金額」や「ひと月にプライベートで使う平均的な金額」でも、同様ですね。
ただ、「財布に入っている平均的な金額」については、39歳~53歳の方の方が4000円ほど多くなっており、年齢が高いほど現金を多めに持ち歩いているようです。
自分のためにお金を使っているものは?
みなさん、お金を何に使われているのでしょうか。
お金の使いみちについて聞くと、以下のグラフにあるように、世代間で全体の傾向としては大きな差がなかったようです。
ただ、39~53歳の方は「ファッション・美容・インテリア」に使っている人の割合が他の世代より10ポイント以上低く、一方、ミレニアル世代である25~38歳の方は「投資・貯金」に使っている人の割合が他の世代より15ポイント近く高くなっています。
ミレニアル世代の方は、投資や貯金を積極的に行っているようですね。
投資・貯金の内訳は?
では、投資・貯金の具体的な内訳はどのようになっているのでしょうか。
貯金を行っている人の割合はミレニアル世代が他の世代よりも16ポイント以上高く、貯金に積極的な様子がうかがえます。
一方、勉強・資格などの自己投資は若い世代ほど行っている方が多いようです。
また、投資・資産運用になると、年齢が高い方ほど行っているようで、15~24歳と、39~53歳では、やっている方の割合は5倍近くになっています。
ただ、それでも53歳以下の世代では、2割弱、つまり5人に1人以下の方しか行っていないようで、投資・資産運用というのはまだ大多数の方にとっては身近な存在ではないようです。
投資・資産運用に興味を持っているか?
投資・資産運用をやっている方は2割にも満たないですが、興味を持っている方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか。
「とても興味がある」、「まあ興味がある」を合計すると、どの世代も35~45%程度の方が興味を持たれているようで、2~3人に1人は興味をお持ちのようですね。
中でも、貯金をしっかりしているミレニアル世代は最も投資・資産運用に興味を持っているようです。
買い物する時、SNS情報にどのくらい影響を受けるか?
次は、買い物する時に、SNSの情報にどのくらい影響を受けるかについてです。
この結果は、顕著に出ていて、若い世代の方が買い物をする時にはSNSの影響を受けやすいことが明確ですね。
買い物時に最も強く影響を受けるSNSは?
具体的に影響を受けるSNSですが、ミレニアル世代以下ではInstagram, Twitterが圧倒的に影響力を持っているようです。
一方、39歳~53歳の世代では、LINEの割合が比較的高くなっているようです。
いかがでしたでしょうか。
世代によりいろいろな価値観があると思いますが、ミレニアル世代の方は貯金をしっかりされている方が多く、投資や資産運用に興味を持っている方も比較的多いようです。
また世代ごとに、影響を受けるSNSは大きく異なるようです。若い方へのTwitter、Instagramの影響力は絶大ですね。
お金を必要以上に貯め込んでばかりいて使わないのではあまり意味がないか思いますが、人生の貯め時、使い時を考えながら、長期的な視点でライフプランとマネープランを考えていくのがよいでしょう。