ご自宅をお持ちの方は、ご自宅の現在の評価額が気になる方も多いのではないかと思います。
新聞の折り込みチラシやインターネットの不動産サイトで近隣の類似物件をチェックすることでもだいたいわかりますが、国税庁が毎年7月に公表している路線価をチェックすると、道路ごとに土地の評価額がわかりますので、かなりピンポイントに確認することが出来ます(土地の部分だけですが)。
今年も7月2日に発表されていますので、路線価の動きについて確認してみます。
路線価、3年連続で上昇 沖縄が上昇率5%で全国最高
朝日新聞デジタルの記事です。
路線価、3年連続で上昇 沖縄が上昇率5%で全国最高
花野雄太 2018年7月2日11時36分
国税庁は2日、相続税や贈与税の算定基準となる2018年分の路線価(1月1日時点)を公表した。全国平均は前年を0・7%上回り、3年連続で上昇。上げ幅は0・3ポイント拡大した。雇用情勢の改善や、低金利のもとで活発な不動産投資や再開発を追い風に、東京や京都、福岡などの主要都市で上昇が加速。一方、地方圏では下落傾向が続いている。
都道府県別では沖縄が上昇率5・0%でトップ。現在の算定方法になった10年以降で全国最高の上昇率だった。那覇市では観光客の増加や人口増でホテルや店舗の建設が進み、周辺でも地価が上昇傾向という。
沖縄に続き、東京4・0%、宮城3・7%、福岡2・6%、京都2・2%、愛知と広島が1・5%の上昇だった。東京と大阪は5年連続、沖縄と京都は4年連続の上昇で、上げ幅も拡大が続いている。
16年の地震の影響で17年に下落した熊本のほか、滋賀、岡山、佐賀、長崎は、下落または横ばいから今年は上昇に転じた。
一方、29県では下落し、うち青森、兵庫、宮崎など7県は下落幅も拡大した。
都道府県庁がある都市の最高路線価は、上昇が前年の27から33に増えた。東京・銀座の文具店「鳩居堂」前は1平方メートルあたり4432万円で、33年連続で全国最高額だった。
都市未来総合研究所(東京)は「大都市ではマンション需要やオフィス市況が好調で、中心部で地価が高止まりし、周辺に波及している。全体的には地価の上昇傾向が続くだろう」と分析している。(花野雄太)
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〈路線価〉 主要道路に面した1平方メートルあたりの土地の評価額(1月1日時点)。国土交通省が出す公示地価(同)の8割を目安に、売買事例や不動産鑑定士の意見なども参考に国税庁が算出する。今年は約33万1千地点が対象になった。
朝日新聞デジタルより引用
全国平均では、前年比0.7%の上昇になっているようですが、「東京や京都、福岡などの主要都市で上昇が加速。一方、地方圏では下落傾向が続いている」ということで、二極化傾向にあるようです。
「自宅を購入するべきか、賃貸にするべきか」というトピックがよくありますが、人口減少時代に突入している日本では、不動産価格が今後もある程度は安定していることが見込まれる地域(人口流入が継続する、もしくは人口が最低維持される地域)であれば購入するのはアリだと思いますが、不動産価格の下落傾向が続いている地域での購入はかなりリスクが高いのではないかと考えています。
路線価とは?
そもそも路線価とは何でしょうか?
以下、Wikipediaからの引用です。
路線価(ろせんか)は、市街地的形態を形成する地域の路線(不特定多数が通行する道路)に面する宅地の、1㎡当たりの評価額のこと。課税価格を計算する基準となるものであり、相続税や贈与税の基となる相続税路線価と、固定資産税や都市計画税・不動産取得税・登録免許税の基となる固定資産税路線価がある。単に「路線価」と言った場合、相続税路線価を指すことが多い。
簡単に言えば、「宅地1㎡あたりの評価額」で、相続税や贈与税の計算に使われたり、固定資産税・都市計画税、不動産取得税、登録免許税などの計算に使われるものということになります。
ちなみに、路線価は、一般的には、土地取引の指標とされている公示価格の8割程度となっています。
ただ、市場の実勢価格は必ずしも、公示価格通りということではありませんので、あくまで目安として考えておくのがよいと思います。
年に一度はご自宅の評価額を確認しましょう!
資産形成していくにあたり、資産残高一覧表(バランスシート)を作りましょう、とご説明していますが、ご自宅をお持ちの方は資産残高一覧表(バランスシート)の中で、ご自宅が占める割合高くなると思います。
大まかな目安でよいので、ご自宅の評価額をできれば年に1回くらいはチェックするのがオススメです。
ご自宅の評価額を確認する上で、参考になる「路線価」の具体的な確認方法を次回、ご説明していきます。
次回をお楽しみに。