日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が、3月15日に「働く女性のくらしとお金に関する調査2018」を発表していましたので、その調査結果を見ていきます。
ニュースリリース:「働く女性のくらしとお金に関する調査2018」調査結果
調査結果は、前半「働く女性のホンネ」と、後半「働く女性のくらしとマネープラン」にわかれていますが、後半の方からいくつか取り上げていきます。
働く女性が2018年度に行いたいことは、「美容・ダイエット」「健康維持・増進」「趣味の充実」
以下の結果が示すように、働く女性が2018年度に行いたいことは、「美容・ダイエット」「健康維持・増進」「趣味の充実」という順番になっています。
そして、お金関連の項目では、4番目に「家計の見直し」が入っており、6番目に「新しい収入源を作る・増やす」、8番目に「将来の生活設計(ライフプラン)の見直し」と続いています。
ただし、左下のオレンジおよび右下のグリーンが示している「乳幼児・未就学児の子どもがいる」女性および「小学生の子どもがいる」女性に限定した結果を見ると、「家計の見直し」はそれぞれ2位と1位ということで、子どもを持つことで、家計の見直しについての重要度が上がっている様子がわかります。
老後まで安心できるような「つよい家計」にするために必要なのは、「収入アップ」「支出ダウン」「お金の知識」「家計の定期的な見直し」
◆つよい家計にするために必要なこと 「できるだけ収入を増やす」5 割近く、「定期的に家計を見直す」3 割弱
◆生活の余裕や貯蓄を増やすために行っている工夫 1 位「家計簿」2 位「変動費節約」3 位「固定費節約」「働く女性のくらしとお金に関する調査2018」(日本FP協会 調べ)
老後まで安心できるような「つよい家計」にするために必要だと思うこととしては、
- 「できるだけ収入を増やす」
- 「できるだけ支出を減らす」
- 「お金の知識(税制や社会保障制度など)を身につける」
- 「定期的に家計を見直す」
という順番になっています。
3番目のお金の知識については、まさに本サイト「資産形成ハンドブック」がお役に立てるところかと思います。
また、収入や支出についてはまさに調査結果の通りですが、以下のように取り上げていますので、ぜひご覧ください。
生活の余裕や貯蓄を増やすために行っているのは「家計簿」「変動費の節約」「固定費の節約」
次に、働く女性が「生活の余裕や貯蓄を増やすために行っていること」としては、
- 家計簿をつける(お金の流れを把握する)
- 変動費を節約する(食費を減らす、娯楽を我慢するなど)
- 固定費を節約する(保険や電気料金プランの見直しなど)
となっています。
家計簿をつけて、お金の流れを把握するのはもちろん大切なのですが、節約する対象としては、変動費よりも固定費をオススメします。
「食費を減らしたり、娯楽を我慢する」という変動費の節約は、生活の中で、その都度、
「節約しないと!」
「ここはガマンしておくか、、、」
ということになるので、しんどくなる傾向にあります。
一方、保険料、電気料金のプラン、住居費などの固定費を節約するのは、見直すのは大変なのですが、一度見直してしまえば、その後は精神的負担感が発生しないという特徴がありますので、こちらの方がオススメです。
この質問では、「就業形態」別の回答が示されていますが、「役員・事業主」の方は、唯一「変動費背節約」よりも、「固定費節約」を優先されているようです。
逆に「正規社員・職員」「派遣社員・契約社員」「アルバイト・パートタイム」の方は、「変動費節約」を優先されているようで、そうなると、
「食費を削ろうか、、、娯楽はガマンしておくか、、、」
と日々考えながら生活されている方が多いのではないでしょうか。
より有意義なお金の使い方、満足感の高いお金の使い方としては、「変動費節約」よりも、「固定費節約」です。
「iDeCoのメリット」認知率は34.3%で前年より16.1%アップ!「つみたてNISAの開始」認知率は約4割
◆働く女性のマネーリテラシー 「iDeCo のメリット」の認知率は34.4% 昨年より16.1 ポイント上昇
◆「つみたてNISA の開始」の認知率は4 割
◆話題の仮想通貨 「仮想通貨投資」は法規制が整備されていないなどの認知率は5 割
◆医薬品購入で税金が安くなる「セルフメディケーション税制」の認知率は4 割半「働く女性のくらしとお金に関する調査2018」(日本FP協会 調べ)
最近何かと話題になる「iDeCo」や「つみたてNISA」ですが、その認知率も上昇してきているようですが、それでもまだ3~4割程度。
認知されて、口座を開いて、実際に積立を開始、というプロセスを考えると、全体に普及するまでにはまだまだ時間がかかりそうですね。
一方、「仮想通貨投資」や「セルフメディケーション税制」については4~5割ということで、「iDeCo」や「つみたてNISA」の認知率よりも高めになっているようです。
最後に
働く女性のお金に関する意識や取り組みについての興味深い調査でした。
お子さんがいるかどうかや、就業形態の違いによっても、考え方や捉え方が異なってくることがわかりました。
いずれにしても、お金については、長期的な人生の収支を念頭に置きながら、定期的に見直ししていくことが大切です。
なお、この調査は、「働く女性のホンネ」として「夫にもっと頑張って欲しいこと」「専業主夫をお願いしたい有名人」なども掲載されていますので、よろしければ以下のリンクからご確認ください。
ニュースリリース:「働く女性のくらしとお金に関する調査2018」調査結果