「この先、うちの家計は大丈夫だろうか」「iDeCoやNISAは、結局いくらおトクなのか」「住宅ローンは変動金利のままで平気だろうか」。お金についての漠然とした不安は、多くの場合、数字にしてみることで、かなり軽減されると考えています。
資産形成ハンドブックでは、こうした暮らしのお金を自分で試算できる計算ツールを、ライフプラン&お金の計算ツールのページで公開しています。中心となるライフプランシミュレーターのほか、資産運用・住宅ローン・年金・退職金・相続まで、40以上のツールがあります(2026年11月時点)。
この記事では、ツールの特徴と、何から使えばよいかをご紹介します。
なお、パソコン、スマートフォンのそれぞれのメニューからも、以下のように赤枠の部分からアクセスできるようになっています。


無料・登録不要。入力した金額は送信されません
ツールは、すべて無料でお使いいただけます。会員登録やメールアドレスの入力も必要ありません。
また、入力した金額はお使いのブラウザの中だけで計算しています。収入や資産の額が運営者に送られたり、保存されたりすることはありません。家計の数字は人に見せたくないものですから、安心して実際の数字を入れていただけるよう、このような作りにしています。
もうひとつの特徴は、FP(ファイナンシャルプランナー)の視点で作っていることです。弊社は金融商品の販売を行っていない中立の立場です。そのため、特定の商品に誘導するための計算ではなく、税金や社会保険料、手数料まで差し引いた「手取り」や「正味のメリット」で比べられるよう、設計しています。制度の数字は最新の制度に合わせて更新しています。
まずはここから:ライフプランシミュレーター
一番のおすすめは、ライフプランシミュレーターです。
収入・支出・資産・負債と、これからのライフイベント(住宅購入、子どもの進学、退職など)を入力すると、将来の家計の収支と資産残高の推移を、グラフでひと目で確認できます。30年後まで、本人が100歳になるまでなど、見通す期間も自由に選べます。
入力項目が多そうだと感じる方は、簡略化して3分ほどで作れるかんたんキャッシュフロー表から始めてみていただければと思います。入力した内容は、そのままライフプランシミュレーターに引き継げます。
2つのセルフチェックで、いまの位置を知る
計算の前に、まず自分の状態を振り返りたい方には、2つのセルフチェックがあります。
- ファイナンシャル・ウェルビーイング診断(全16問・約2分):収入や資産の多さではなく、お金に対するご自身の「実感」を振り返る診断です。家計管理・ショック対応・将来見通し・選択肢の4つの視点で、いちばん伸びしろのある部分がわかります。
- 金融リテラシー・クイズ(全18問・約6分):金融庁が示す「最低限身に付けるべき金融リテラシー」の8分野から出題します。分野ごとの正答率がわかり、間違えたところは解説を読めます。
おすすめは「たしかめる → 見通す → 深掘る」
ツールがたくさんあるので、どれから使えばよいか迷うかもしれません。はじめての方には、次の順番をおすすめしています。
- いまを、たしかめる:給与手取り計算シミュレーターで社会保険料や税金を差し引いた、実際に使える手取り金額を、 年間生活費チェッカーで1年間に使っているお金の総額を、家計のバランスシート診断で資産と借入を確認します。年間生活費は、家計簿をつけていなくても、源泉徴収票と預金の増減から逆算できます。
- この先を、見通す:ライフプランシミュレーター(またはかんたんキャッシュフロー表)で、将来の家計の推移を確認します。
- 気になるテーマを、深掘る:住まい・教育・老後など、いま目の前にある論点を、テーマ別のツールでひとつずつ詰めていきます。
最初の2ステップで家計の全体像が見えると、その後のツールの入力もほぼ埋まります。
テーマ別の主なツール
テーマごとに、代表的なツールをご紹介します。各テーマの全ツールは、計算ツールのページでご覧いただけます。
| テーマ | 主なツール | こんなときに |
|---|---|---|
| たしかめる | 給与手取り計算、年収の壁、ふるさと納税 上限額 | 手取りや税金を知りたい |
| ふやす・つかう | 資産運用、NISA枠、資産取り崩し | 積立の将来額や、老後に資産が何年もつかを知りたい |
| 住まい | 賃貸vs購入、住宅ローン、変動金利ストレステスト | 家を買うか迷っている、金利上昇が心配 |
| 子育て・教育 | 出産・育児のお金、子どもの教育費 | 出産・育休の手取りや、進学費用の総額を知りたい |
| そなえる | 公的保障、生命保険の必要保障額 | 保険を見直したい |
| 老後のお金 | iDeCoおトク額、退職金・iDeCo・企業型DCの受け取り方、年金手取り | iDeCoの効果や、退職金・年金の受け取り方を考えたい |
| のこす | 相続税、贈与税 | 相続税がかかるか、生前贈与を検討したい |
たとえば保険の見直しでは、まず「公的保障シミュレーター」で遺族年金や障害年金でどこまで守られるかを確認し、足りない分だけを「必要保障額シミュレーター」で考える、という順番がおすすめです。このように、似たツールが並ぶテーマには、計算ツールのページに使い分けの説明を添えています。
計算ツールのページでは、「30代・子育て中」「50代・退職が近い」といった年代と暮らしや、「家を買うか迷っている」「老後のお金が心配」といったいまの状況からも、ツールを探せます。
試算結果との付き合い方
ツールの結果は、入力した前提条件にもとづく概算です。運用利回りや金利、物価の動きなど、将来の数字は誰にも正確にはわかりません。
ですから、結果の数字を「当たる・当たらない」で見るより、前提を変えると結果がどれくらい動くかを確かめるのがよいと考えています。利回りを1%下げたら、教育費を私立にしたら、退職を2年遅らせたら。いくつかのパターンを比べることで、自分の家計にとって何が効くのかが見えてきます。
試算の結果、ご自身の状況に合わせて詳しく相談したい場合は、個別相談もご利用いただけます。
まとめ
- 資産形成ハンドブックの計算ツールは、すべて無料・登録不要。入力した金額はブラウザの中だけで計算します
- まずはライフプランシミュレーター(またはかんたんキャッシュフロー表)で、将来の家計を見える化
- 「たしかめる → 見通す → 深掘る」の順番で使うと、入力の手間も少なくて済みます
- 試算の結果は概算。前提を変えて比べることで、家計にとって大事なポイントが見えてきます
お金の不安を「なんとなく」から「数字」に変えることは、ファイナンシャル・ウェルビーイング(お金の面で満たされた状態)に近づく第一歩です。フツーの人がフツーに使えるツールを目指して、これからも改善と追加を続けていきます。皆様の資産形成の一助となれば幸いです。
※ツールの計算結果は、入力された前提条件にもとづく概算であり、将来の収支・運用成果・税額・給付額などを保証するものではありません。実際の判断にあたっては、ご自身の状況に応じて専門家にご相談ください。