日本では住宅ローン金利が年々低下してきていますが、海外で、ついに住宅ローン金利がマイナスという銀行が現れたようです。
まずは次の記事をご覧ください。
住宅ローン借りると金利もらえる国も-マイナス金利がここまで
2019年8月19日 15:01 JST 更新日時 2019年8月19日 21:26 JST
- デンマークのユスケ・バンクは手数料前で金利マイナス0.5%
- ドイツでもゼロに近づく可能性-ECB追加利下げ見込みで
ゼロまたはマイナス金利の世界はついにここまできた。住宅ローンを借りると銀行が金利を支払ってくれるというのだ。
デンマーク3位の銀行、ユスケ・バンクは8月上旬に、手数料前で金利がマイナス0.5%の住宅ローンを発表した。ノルデア銀行の30年物住宅ローンの金利は年間0.5%、20年物はゼロだ。
世界の中央銀行による長年の金融緩和で、金利は世界的に下がっている。欧州で特に顕著で、ユーロ圏の総合住宅ローン金利は6月に1.65%と、記録のある2000年以降で最低になった。
Euro Area Mortgage Rate Hit Record Low in June
世界の多くの主要市場で金利は底辺付近にある。これは住宅購入者からのローン需要を押し上げるとともに、貸し手間の激しい競争を生んでいる。例えば、ドイツでは10年物住宅ローンの平均金利は現在、1%未満だ。金利比較ウェブサイトによると、約0.5%の金利を提供する貸し手もある。欧州中央銀行(ECB)が政策金利をさらに引き下げる公算が大きく、多くの住宅ローン金利がゼロに近づく可能性もある。日本ではマイナス金利政策のおかげで住宅ローン金利は安い。10年固定で約0.65%、0.53%を提供するところもある。
デンマークのユスケ・バンクでは、手数料前で、金利がマイナス0.5%の住宅ローンを発表したということです。
なんと、
お金を借りると、お金をもらえる!
ということになります(より正確には、お金を借りると全額を返す必要はない、という感じでしょうか)。
もちろん、マイナスとは言っても、金利がの絶対値がそこまで大きくないので、1円も返すことなくまるまるもらえるという話ではありませんが、それでもマイナス金利というのはとんでもないことだと思います。
現在(2019年9月13日)、日本の10年国債の利回りは-0.16%程度ですが、確認してみたところ、デンマークの10年国債利回りは-0.475%でした。
他にもヨーロッパではマイナス金利の国が多く、10年国債の利回りをいくつか調べてみると、次のようになっていました。
- スイス -0.660%
- ドイツ -0.501%
- オランダ -0.363%
- オーストリア -0.237%
- フィンランド -0.224%
- フランス -0.215%
- スウェーデン -0.189%
これはいずれも10年国債の利回りがマイナスの国です。
住宅ローンというと、どうしても金利上昇リスクばかりが注目されている印象がありますが、
マイナス金利の深掘り「必ず選択肢」 黒田日銀総裁(日本経済新聞 電子版)
といった日銀の黒田総裁のマイナス金利深堀り、という発言もあり、今後も金利は下がっていく可能性も十分あると考えられます。
「住宅ローンは固定金利が安全!」などと安易に決めず、家計の状況を確認した上で、冷静に判断して決められるのがよいと考えています。
よろしければ次の記事もご覧頂ければと思います。