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株式会社ウェルスペントのファイナンシャルプランナー、横田健一です。

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昨日に引き続き、つみたてNISAの対象商品から、世界の株式に幅広く投資する方法を検討していきます。

 

昨日は、対象インデックスとしてどれを活用するかというお話でしたが、本日はもう少し踏み込んで、具体的な商品を見ていきます。

世界の株式に幅広く投資する方法(1)~つみたてNISAの対象インデックスからインデックスを選ぶ~

 

世界の株式に幅広く投資する方法(おさらい)

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インデックスファンドを利用して世界の株式に幅広く投資する方法は、

  • パターン1:世界株式を1本で!
  • パターン2:日本+日本を除く世界
  • パターン3:日本+先進国+新興国

の3つのパターンに分けられることをご説明しました。

 

では、この3パターンを実行するにあたり、つみたてNISA対象商品の中から具体的な商品を確認してみます。

つみたてNISAの対象商品(金融庁ウェブサイト)

 

パターン1:世界株式を1本で!

日本、先進国、新興国のすべてを含む株式インデックスは次の2つでしたね。

  • MSCI ACWI Index
  • FTSE Global All Cap Index

 

これらのインデックスに対応する商品を、つみたてNISA対象商品から確認すると次のようになります。

tsumitate-nisa-product-20180413-1

「つみたてNISA対象商品届出一覧(対象資産別)(金融庁ウェブサイト)」より、ウェルスペント作成

 

ただ、ここで注意して頂きたい点が1つあります。

それは、MSCI ACWI Indexのファンドである4番から7番については、それぞれの商品説明資料を確認すると、実際にはMSCI ACWI Indexから日本を除いたもの、つまり日本を除いた世界(先進国+新興国)の株式を参照するインデックスファンドになっているのです。

 

ですので、1本で世界全体に幅広く投資できるインデックスファンドとしては、実際には次の3本になります。

  • EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド
  • 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
  • 全世界株式インデックス・ファンド

 

(最初の2つはファンドオブETFであり、3番目とは商品の構造が異なるのですが、ここでは詳細は割愛させて頂きます)

 

パターン2:日本+日本を除く世界

次に、「日本」、「日本を除く世界」と2つに分ける場合ですが、次のインデックスを組み合わせることになります。

  • TOPIX(日本)
  • MSCI ACWI Index(日本を除く46ヶ国)

 

具体的な商品リストは次の通りです。日本の株式インデックスであるTOPIXのインデックスファンドは本数が多いですね。

tsumitate-nisa-product-20180413-2

「つみたてNISA対象商品届出一覧(対象資産別)(金融庁ウェブサイト)」より、ウェルスペント作成

 

次の4番から7番については、パターン1のところで確認しましたが、指定指数がMSCI ACWI Indexとなっているものの、実際には「日本を除く世界(先進国+新興国)」を対象としているインデックスファンドになります。

tsumitate-nisa-product-20180413-5

「つみたてNISA対象商品届出一覧(対象資産別)(金融庁ウェブサイト)」より、ウェルスペント作成

 

では、「日本」と「日本を除く世界(先進国+新興国)」として2つのインデックスファンドを組み合わせる場合、どんな割合で組み合わせるべきでしょうか。

 

1:1?

自分の好み?

 

ここでの基本的な考え方は、パターン1と同じになるように、時価総額の大きさに応じて割合を決めるというものです。

 

世界の株式時価総額(MSCI:日本、日本を除く先進国、新興国)

MSCI ACWI Indexは、世界全体に1本で投資可能なインデックスですが、言い換えると次の3つに分解することができます。

  • 日本(Japan)
  • 日本を除く先進国(Kokusai)
  • 新興国(Emerging Markets)

 

そして、この3つのそれぞれの時価総額を確認すると、次のようになっています(2018年3月30日時点)。

 

MSCI-ACWI-20180330

MSCI 各種ファクトシートより、ウェルスペント作成

 

 

つまり、日本の株式インデックスファンドと、日本を除く世界(先進国+新興国)のインデックスファンドを、今であれば、

日本 : 日本を除く世界 = 8 : 92

の割合で購入すると、世界全体の株式に時価総額の割合で投資することができるわけです。

 

ちなみに、8:92というのが面倒であれば、ざっくり1:9でよいでしょう。

 

(2018年3月30日時点ではこの比率になっていますが、この比率は時間の経過とともに変化していくことにご注意ください)

 

パターン3:日本+先進国+新興国

最後のパターン3ですが、MSCIのインデックスを使った

  • TOPIX(日本)
  • MSCI World Index(MSCIコクサイ・インデックス)(日本を除く先進国22ヶ国)
  • MSCI Emerging Markets Index(新興国24ヶ国)

の組み合わせ、もしくはFTSEのインデックスを使った

  • TOPIX(日本)
  • FTSE Developed All Cap Index(日本を除く先進国23ヶ国)
  • FTSE Emerging Index(新興国23ヶ国)

の組み合わせのいずれかでした。

 

それぞれの商品を確認してみましょう(TOPIXは上の表と同じですので、割愛しています)。

 

MSCIの場合

tsumitate-nisa-product-20180413-3

「つみたてNISA対象商品届出一覧(対象資産別)(金融庁ウェブサイト)」より、ウェルスペント作成

 

FTSEの場合

tsumitate-nisa-product-20180413-4

「つみたてNISA対象商品届出一覧(対象資産別)(金融庁ウェブサイト)」より、ウェルスペント作成

 

FTSEの場合には、それぞれ商品が1本ずつしかありませんので迷う必要はありませんが、MSCIの場合はかなりたくさんありますね。

 

しかも、よく見ると、次のように「為替ヘッジあり」とか、「為替ヘッジ型」などと書かれているものがあります。

 

  • たわらノーロード 先進国株式<為替ヘッジあり>
  • iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジあり)
  • 野村インデックスファンド・外国株式・為替ヘッジ型
  • つみたて先進国株式(為替ヘッジあり)

 

これは、日本から外国に投資を行う場合、為替の変動リスクを取り除くタイプという意味です。ただし、取り除くためには費用がかかり、一般的には日本とその国の金利差相当のヘッジコスト(リスクを取り除くための費用)がかかります。

 

ちなみに、「為替ヘッジあり」とか、「為替ヘッジなし」とかの記載がないものは、基本的に「為替ヘッジなし」になります。

 

資産形成ハンドブックでは、基本的に為替ヘッジをしないタイプをオススメします。

 

さて、パターン2でも問題になりましたが、日本、先進国、新興国とそれぞれ別々の合計3本のインデックスファンドを組み合わせて投資する場合、その割合はどうするべきでしょうか。

 

もうお分かりかと思いますが、ここで再び次の表を確認してみましょう。

 

MSCI-ACWI-20180330

MSCI 各種ファクトシートより、ウェルスペント作成

 

これを見ると、

日本:先進国:新興国 = 8 : 79.8 : 12.2 ~ 8 : 80 : 12

となっていることがわかります。

 

もっとざっくりでよければ

日本:先進国:新興国 = 1 : 8 : 1

でよいかと思います。

 

最後に

パターン1からパターン3まで、つみたてNISAの対象商品のインデックスファンドを利用して、世界の株式に幅広く投資する方法をご説明しました。

 

どのパターンを選んだとしても、更に、

  • インデックスファンドでは重要となる信託報酬を含む実質コスト
  • 参照しているインデックスにきちんと連動するように運用されているか(トラッキングエラー)
  • ファンドの運用残高がある程度の規模になっているか(最低でも10億円以上)
  • 自分が口座を持っている金融機関での取扱いがあるか

などといった観点から具体的なインデックスファンドを選んでいくことになります。

 

例えば、信託報酬や運用残高などは次のサイトで比較したいファンドを選択することで、簡単に比較できますので参考にして頂ければと思います。

つみたてNISA対象ファンド一覧(モーニングスター:外部サイト)

 

 

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