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資産形成ハンドブックでは、以下の記事でもご説明していますが、資産形成していく際にリターンを求めて投資する先としては、世界の株式に幅広く投資していくのがよいと考えています。
一般的に、世界の投資対象を地域の観点で分類する際には、日本、先進国、新興国といった形で整理されることが多いのが現状です。
そこで、日本、先進国、新興国のそれぞれの株式に投資することを念頭に、それぞれの割合(浮動株基準時価総額ベース)がどのようになっているか、最新の状況を確認しておきたいと思います。
「そもそも時価総額って?」という方は、まず以下の記事に目を通して頂ければと思います。
2021年3月末における世界の株式時価総額
まずは3ヶ月前の、2021年3月末の状況です。
これを見ると、
日本(Japan):先進国(Kokusai):新興国(Emerging Markets) = 6.5 : 80.4 : 13.0 ~ 7 : 80 : 13
となっていることがわかります。
2021年6月末における世界の株式時価総額
次に、最新の2021年6月末の状況です。
これを見ると、
日本(Japan):先進国(Kokusai):新興国(Emerging Markets) = 5.9 : 81.2 : 12.9 ~ 6 : 81 : 13
となっていることがわかります。
今回も明らかに日本の割合が低下しています。
ちなみに、もっとざっくりでよければ
日本:先進国:新興国 = 1 : 8 : 1
になりますとこれまで説明してきましたが、ここまで差がついてくると、さすがに日本と新興国の差は無視できない気がします。
だからと言って、少し精度を上げて以下のような比率というのもわかりづらいですね。
日本:先進国:新興国 = 1 : 14 : 2
ちなみに、銘柄数は全体で2,978銘柄から2,975銘柄へと、前回と比較して3銘柄減少(日本 -29、先進国 +6、新興国 +20)しています(日本の銘柄数が大幅に減少しているのですが、これは通常の組入れルールによるものなのか、何か特別な事情なのか、もし何かわかったら後日追記させていただきます)。
いずれにしても合計2,975銘柄となっており、これだけ幅広く分散投資できれば十分ですね!
今なら1本の投資信託で、このように3,000銘柄近くに手軽に分散して投資することが可能です(投資信託によっては約9,000銘柄のものも)。
本当にいい時代になりました!
MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)の構成銘柄トップ10
日本、先進国、新興国をすべて合わせたMSCI ACWI(オールカントリーワールドインデックス)の構成銘柄上位10銘柄は以下の通りです。
以下の3ヶ月前と比べると
- NVIDIAが新しく9位に登場した一方、TENCENTが抜けた
- 上位10社の時価総額(Float Adj Mkt Cap)合計は約9兆ドルから約10兆ドルへと10%以上も上昇
- 上位10社の占める割合が14.49%から15.10%へと上昇し、上位銘柄が牽引している
がわかります。
2021年6月末までのMSCI浮動株基準時価総額の推移
2018年3月末以降の推移を四半期ごとに見ると以下のグラフのようになっています。
2018年3月時点における日本は8%、2021年6月時点では5.9%と存在感の低下が著しいですね、、、
基本は時価総額の変動に任せて時価総額ベースで保有していればよいと思いますが、この記事を読まれている方でお仕事をされている方は、ほとんどの方が日本でお仕事をされ、日本円を稼いでいる方かと思います。
そういった方は、以下の記事で紹介したような考え方で、保有されている金融資産はあえて日本以外を少し多めに、というのも一つの考え方になります(ちなみに、「日本人だから日本株式だけに投資する」というのはオススメ致しません!)。
日本経済の成長が期待しづらい中、自分の時間を使って働く収入も(各個人で事情は異なると思いますが、一般論で言えば)増加が見込みづらいかと思いますので、せめて自分のお金には海外で働いてもらうことで全世界並みの成長を享受していきたいところです。
また時価総額の絶対水準をグラフにすると次のようになります。
3月末の約61.9兆ドルから7.5%ほど増加し、6月末には約66.5兆ドルへと増加しています。
この上昇相場、一体いつまで続くのでしょうか、、、
(もちろん個別銘柄で見れば、勝者、敗者の優劣はいろいろだと思います。それが事前に予測できればいいのですが、それは難しい、だからこその分散投資です!)
2020年の実績リターンについては以下の動画および記事で確認していますので、よろしければこちらもご覧いただければと思います。
アセットアロケーションに正解はない、と言われることもありますが、資産形成ハンドブックでは、
全世界の株式を時価総額ベースで保有する
というのが基本的な考え方になると考えています。
ご参考となれば幸いです。