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(注:本記事は、当初2020年3月13日に作成したものを、2020年3月25日、2020年4月21日にデータを追加し、アップデートしています)

 

引き続き、新型コロナウィルスの感染拡大懸念から、金融市場は激しい値動きになっています。

ダウ2352ドル暴落、下げ幅過去最大 米の入国制限を嫌気

日経平均が一時1800円超す下げ、日銀が臨時資金供給オペ 3者会合実施へ

 

先週、以下の記事で、個人投資家として投資行動を特段変更する必要はありません、というお話をさせて頂きました。

新型コロナウィルスの感染拡大への懸念から株価は急落!こんな時に個人投資家として取るべき行動とは?

 

そうは言っても、

 

一体いつ回復するんだ?

 

過去はどうだったんだ?

 

と気になる方もいらっしゃるかと思いますので、過去の事例で確認してみました。

 

確認方法

SARS、MERS、リーマンショックの3つの局面で、先進国株式インデックスファンド(前回同様、MSCIコクサイがベンチマーク)の基準価額がどのように変化し、高値から下落し始めて、その高値に戻るまでの日数を調べてみました。

 

今回も ステート・ストリート 外国株式インデックス(基準価額のデータはモーニングスターから引用) のデータを使わせて頂きました(なお、分配金の影響は手動で計算し反映しています)。

 

基準価額ベースでの高値ということで、高値はそれぞれ次の時点と確認しています。

  • リーマンショック:2008年9月1日
  • SARS:2002年12月3日
  • MERS:2015年6月24日
  • COVID-19:2020年2月21日

 

高値の日の基準価額を100として、その後の基準価額が100の水準を回復するまでの日数を確認しました。

つまり、高値の基準価額を100として、高値の日からX日後の基準価額を

X日後の基準価額 / 高値の基準価額 ✕ 100

として再計算し、この数字が100を回復するまでに要した日数を確認しています。

 

日経平均株価、NYダウなど異なるインデックスを使えば異なる結果になるかと思いますが、今回の確認では、外国為替の影響も含んだ日本円から先進国株式に投資した場合の回復を確認していることになります。

 

高値から39営業日

まず高値から39営業日の様子です。

2020年3月12日までのグラフ

 

2020年4月20日までのグラフ

 

(3月24日時点)今のところ、今回の新型コロナウィルス(COVID-19)は20営業日分のデータしかありません(最新が2020年3月24日)が、下落のスピードが他の3つのケースと比べて急激になっていることが確認できます。

(4月20日時点)今のところ、前回アップデートした3月24日時点がちょうど最安値になっているようで、足元では下落前の8割り程度の水準まで回復しています。

 

高値から121営業日でSARSは回復!

次に、高値から121営業日のグラフです。

2020年3月12日までのグラフ

 

2020年4月20日までのグラフ

 

紺色のSARSの時には、121営業日でちょうど100を回復しています。

(3月24日時点)MERSの時には、かなり短期間で99程度まで回復するタイミングもあったようですが、100を回復するまでにはもう少し時間がかかりました。

(4月20日時点)リーマンショックの時と比べると、だいぶ回復してきているように見えますが、もちろん楽観できる状況とは言えないかと思います。

 

高値から501営業日でMERS回復!

次に高値から501営業日、つまり約2年です。

2020年3月12日までのグラフ

 

2020年4月20日までのグラフ

 

やっとMERSが100を回復しています。

(3月24日時点)一方、リーマンショックはこの時点でまだ71.7と、高値から3割弱低い水準に留まっています。深くかつ長い間、沈んでいたことがわかります。

 

高値から1093営業日でリーマンショックがやっと回復!

1093営業日かかって、リーマンショックがやっと100を回復しました!

2020年3月12日までのグラフ

 

2020年4月20日までのグラフ

 

(3月24日時点)リーマンショックの場合、高値が2008年9月1日でしたが、100を回復したのは2013年2月20日と約4年6ヶ月かかっていることになります。

 

それぞれの底値はどのくらい?

では、高値を100とした時に、それぞれ最も下がった時でどのくらいまで下がったのでしょうか?

 

確認してみると、次のようになっていました。

  • リーマンショック: 46.4
  • SARS:80.3
  • MERS:73.0
  • 新型コロナウィルス(COVID-19):75.3(2020年3月12日時点)→ 64.7(2020年3月24日時点)→80.0(2020年4月20時点でここまで回復)

 

下落率にしてグラフで表示すると次のようになります。

2020年3月12日までのグラフ

 

2020年4月20日までのグラフ

 

今回の新型コロナウィルス(COVID-19)では、すでにSARSやMEARの最大下落率を上回っています。

(3月24日時点)昨晩のNY、本日の日経平均の様子を見ると、いったん落ち着く可能性もありますが、実体経済への影響はリーマンショックを超えるという声も出ていますので、まだ予断を許さない状況と言えるでしょう。

(4月20日時点)下落前を100として、64.7まで下落したものの、この時点では80.0まで回復しています。株式市場は落ち着きを取り戻しつつあると言えるかも知れません。ただし、原油先物が史上初のマイナスになるなど、別の波乱要因も出てきています。

 

いつ回復するのか?

株式市場がこのままいつまで、どのレベルまで下がり続けるのか、現時点ではわかりません。

 

株価は、基本的に企業の業績を反映して変動するわけですが、現時点では今後どのような業績になるかわからないからです。

 

つまり、新型コロナウィルスがどの時点で終息に向かい、経済活動(特に影響が大きいと思われる、観光業、エンタメ業、航空業、外食業など)がどのように回復してくるのか。

回復するという見込みが立たないうちは、株価も回復してくるとは考えづらいかと思います。

 

そのためには、新型コロナウィルスの治療薬、ワクチンが開発される、もしくは新規感染者数が減少し続け自然と終息に向かうなど、明るい兆しが見えてくることが必要でしょう(このあたりはFPである筆者は専門ではありませんので、予測もできません)。

 

 

一般の個人投資家としては、前回の記事で書いたとおり、淡々とこれまで通りを継続していくのが基本だと考えています。

 

  • 現役世代で積立投資をされている方はそのまま継続
  • 一定額を保有されている方は売買せずにそのまま保有
  • すでにリタイアされて資産活用期に入られている方はいつも通りの取崩しを

といった具合です。

 


皆様の資産形成の一助となれば幸いです。

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