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日経平均株価(日経225)やTOPIX(東証株価指数)などのインデックスとは?(6)MSCI ACWI(MSCI アクイ/オールカントリー)

投稿日:

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株式のインデックスについて、これまで日経平均株価(日本)TOPIX(日本)MSCIコクサイ(日本を除く先進国22ヶ国)MSCIエマージング・マーケット(新興国24ヶ国)とご紹介してきました。

 

今回は、日本を含む先進国23ヶ国と、新興国24ヶ国の合計47ヶ国を対象とした株式インデックスをご紹介致します。

 

その名も

エムエスシーアイ・アクイ(MSCI ACWI)

もしくは

エムエスシーアイ・オールカントリー(MSCI ACWI)

です。

 

MSCIとは?

いきなりMSCI ACWIにいくと大変なので、1つずつご説明していきます(MSCI Kokusai や MSCI Emerging Marketsでの説明と同じです)。

まず、前半のMSCIですが、これはMorgan Stanley Capital International(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)の頭文字で、会社名です。

 

どんな会社かと言うと

 

MSCI(英: MSCI,Inc.)は、アメリカ合衆国・ニューヨークに本拠を置く、金融サービス企業。株価指数の算出や、ポートフォリオ分析など幅広いサービスを提供している。ニューヨーク証券取引所上場企業(NYSE: MSCI)。

MSCI(ウィキペディア) より

 

ということで、株価指数(インデックス)の算出をしている会社です。

 

日本経済新聞社や東京証券取引所は、それぞれ新聞社だったり、取引所だったりが、株価指数の算出もしている、という感じですが、MSCIはどちらかというと株価指数を算出することが本業になっている会社です。

 

MSCI ACWIとは?

MSCIがわかったところで、MSCI ACWIとはどんな株式インデックスなのでしょうか。

 

まずACWIですが、これは

 

All Country World Index

 

の略ですので、文字通り直訳すると、

 

すべての国を含む世界インデックス

 

といった感じでしょうか(注:文字通りすべての国を含んでいるわけではありません)。

 

日本の専門家の間では、アクイーだったり、アクウィーだったり、読み方はそんな感じで呼ばれていますが、ネイティブの人がなんと呼んでいるのかは知りません。

また、オール・カントリー・ワールド・インデックスですので、前半部分を取って、オール・カントリーと呼んでいる方もいらっしゃいます。

 

 

で、具体的な中身ですが、一言で言うと、

日本やアメリカを含む先進国23ヶ国と、中国や韓国などの新興国24ヶ国の株式を対象とした時価総額加重型の株式インデックスで、浮動株時価総額で上位85%程度の銘柄をカバーしているもの

となります。TOPIX(東証株価指数)と同じ、時価総額ベースの株式インデックスです。

 

いちおうMSCIによる正式な説明を載せておきます。

The MSCI ACWI captures large and mid cap representation across 23 Developed Markets (DM) and 24 Emerging Markets (EM) countries*. With 2,791 constituents, the index covers approximately 85% of the global investable equity opportunity set.

MSCI ACWI ファクトシートより

 

MSCI ACWIのこれまでの動きは?

過去15年間にわたる、MSCI ACWI指数の動きは以下のようになっています。

 

 

15年間で約3.2倍になっていますね。

 

 

MSCI ACWIの構成国は?

MSCI ACWIの構成国ですが、先進国23ヶ国と新興国24ヶ国の合計47ヶ国になります。

 

先進国23ヶ国

地域構成国
アメリカ米国、カナダ
欧州&中東オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イスラエル、イタリア、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国
太平洋オーストラリア、香港、日本、ニュージーランド、シンガポール

新興国24ヶ国

地域構成国
アメリカブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー
欧州&中東チェコ、エジプト、ハンガリー、ポーランド、ロシア、南アフリカ、トルコ、ギリシャ、カタール、UAE
太平洋中国、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ、パキスタン

 

ちなみに、以下の報道にある通り、新興国については2019年6月からサウジアラビアとアルゼンチンが追加されると発表されていますので、来年後半には対象が26ヶ国に拡大される予定です。

MSCI:サウジを新興市場指数に組み入れ-来年6月開始(ブルームバーグ)

 

MSCI ACWIの国別構成比率は?

では、先進国23ヶ国と新興国24ヶ国の合計47ヶ国の国別構成比率はどうなっているのでしょうか。

 

 

アメリカが約55%と半分以上、続いて7.57%の日本、5.4%のイギリス、3.46%のフランス、3.43%の中国と続いています。

 

注:中国のウェイトがアメリカの10分の1以下と小さくなっていますが、これは浮動株基準である影響が大きいと思います。

 

MSCI ACWIの構成上位10銘柄は?

構成銘柄数は2,791銘柄(2018年9月28日時点)となっています。

 

上位10銘柄を見てみると、以下の通り、アップル、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブック、JPモルガン、アルファベット(グーグルの持株会社)、ジョンソン・エンド・ジョンソン、エクソンモービル、バンクオブアメリカとすべてアメリカ企業になっています。

 

 

最後に

ということで、MSCI ACWIという株式インデックスについてご紹介しました。

 

このMSCI ACWIに連動するインデックス・ファンドを購入すると、それを買うだけで、先進国23ヶ国、新興国24ヶ国の合計47ヶ国、2,791銘柄に分散して投資することができるわけです。これって、スゴイことだと思いませんか?

投資信託を1本買うだけで、2,791もの株式に、幅広く分散して投資できるということなんです。

 

ただ、残念ながら、このMSCI ACWIに連動する日本で買えるインデックスファンドというはあまり数がありません。ないわけではないのですが、昨今のインデックスファンドの低コスト化を見てしまうと、MSCI ACWI連動を1本買うよりも、日本、先進国、新興国と3つにわけて購入する方が手数料的には安くなるというのが現状です。

 

(10/18追記)上の説明を書いて一週間もしないうちに、以下の通り、MSCI ACWIをベンチマークとするインデックスファンドで、運用管理費用が0.15336%とかなり低いものが10/31に設定されることが判明しましたので、追記しておきます。

10/15 『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の設定について(三菱UFJ国際投信)

 

このあたりの考え方については以下の記事をご覧頂けたらと思います。

長期投資で利回り5%程度を実現するためのオススメ投資信託(2020年10月)

最新の世界の株式時価総額(MSCI 浮動株基準、2018年9月):先進国が上昇!

 

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筆者プロフィール

株式会社ウェルスペント 代表取締役
ファイナンシャルプランナー

横田 健一

Yokota Kenichi

横田 健一

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