2018年7月に、「日本債券インデックスファンドを買ってはいけない!少なくとも今は。(2018年7月)」という記事を書きました。
この記事をまだ読まれていない方は、ぜひ一度ご覧頂ければと思いますが、簡単に言うと、
投資対象である日本債券の期待利回りは0.12%程度であるのに、それよりも高い運用管理費用(信託報酬)などを払ってしまっては、投資家としては期待運用利回り(リターン)がマイナスになってしまう
というお話でした。
7月末の日本銀行金融政策決定会合を受けて、上の記事を書いた頃と比べて、日本債券の利回りはいくらか上昇していますが、その上昇はどのくらいなのでしょうか。
本日はそれを確認してみます。
NOMURA-BPI 月次データ(2018年08月31日)
NOMURA-BPIの8月末時点での月次データを確認してみます。
月次 投資収益指数 およびポートフォリオ指標(最新のデータはこちら)
赤丸で囲っていますが、期待利回りは0.18%程度のようです。
NOMURA-BPI 日次データ(2018年09月10日)
次に、さらに新しいNOMURA-BPIの9月10日時点での日次データを確認してみます。
日次 投資収益指数 およびポートフォリオ指標(最新のデータはこちら)
同じく赤丸で囲っていますが、期待利回りは0.19%程度のようです。
結論:やはり今は買うべきではない
ご覧頂いたように、日本国債インデックスファンドのベンチマークであり、投資対象となっているNOMURA-BPI 総合の最新の利回りは、
0.18~0.19%程度
ということが確認できました。
投資信託を利用して投資する場合、投資家としては、運用管理費用(信託報酬)や、監査費用などのその他費用を合計したコストを実質的に負担する必要があります。
その合計コストが十分小さくない限りは、投資家としての期待できる利回りはかなり低く(場合によってはマイナス)になってしまうのです。
実際、上記記事で確認したときには、投資家が負担するコストは
0.15~0.40%程度
でしたので、期待利回りが0.18~0.19%程度では、投資対象として適切とは言えないでしょう。
やはり日本債券インデックスファンドは買ってはいけないのです。少なくとも今は。
ちなみに、バランスファンドやファンドラップに含まれている日本債券部分についても同じことが言え、こちらの場合は投資家が負担するコストがさらに高い傾向がありますから、ますます注意が必要です。