株式や投資信託などで投資する場合、よく分散投資が大切だと言われます。
みなさんは、どのくらいの銘柄数に分散投資されていますでしょうか?
何銘柄に分散投資されているか把握されていますか?
分散投資と言えば「卵は一つのカゴに盛るな」
分散投資と言えば必ずと言っていいほど出てくる格言が、
卵は一つのカゴに盛るな
です。
卵は一つのカゴに盛るな(たまごはひとつのかごにもるな)
株式相場の世界では、先人が、その経験を基にして、さまざまな格言を残している。卵は一つのカゴに盛るなも、そのうちの一つである。
卵を一つのカゴに盛ると、そのカゴを落とした場合には、全部の卵が割れてしまうかもしれないが、複数のカゴに分けて卵を盛っておけば、そのうちの一つのカゴを落としカゴの卵が割れて駄目になったとしても、他のカゴの卵は影響を受けずにすむということ。
特定の商品だけに投資をするのではなく、複数の商品に投資を行い、リスクを分散させた方がよいという教え(=銘柄分散投資)。
野村證券 証券用語解説集より引用
例えば、100万円で株式投資をする場合、
- ある特定の銘柄に全額100万円を投資するか
- 10万円ずつ10銘柄に分散して投資するか
で、リスクは大きく変わってきます。
ご自身のポートフォリオは、何銘柄に分散投資できているか、数えたことはありますでしょうか?
現物株式で分散投資するのは容易ではない
現物株式に投資する場合、日本の上場株式では単元株制度というものがあり、現在は100株単位で取引することになっています。
- 株価が500円なら、500円✕100株=50,000円
- 株価が5,000円なら、5,000円✕100株=500,000円
が最小単元を取引するために必要なお金です。
10銘柄に投資する場合、
- 投資対象銘柄の株価が平均500円程度であれば50万円
- 投資対象銘柄の株価が平均5,000円程度であれば500万円
というお金が必要になります。
さらに、100銘柄に投資する場合を考えてみますと、
- 株価が500円程度であれば500万円
- 株価が5,000円程度であれば5,000万円
という金額になります。
個人でこういった金額を投資するのは、なかなか難しいことではないでしょうか。
投資信託を使うと1万円から世界の約8000銘柄に投資できる
ところが、投資信託を使うと少額から分散投資することが可能になります。
先日、以下の記事で取り上げましたが、例えば、MSCI ACWIもしくはFTSE Global All Cap Indexというインデックスに連動するインデックスファンドに投資すると、世界47~48ヶ国にわたる約2800銘柄とか、約7900銘柄といった株式に分散投資することができるのです。
全世界の株式に幅広く投資できる MSCI ACWI と FTSE Global All Cap Index を比較!どちらを選びますか?
しかも、投資金額は1万円からです(金融機関によっては、積立投資の場合月々100円からのところもあります!)。
1万円から世界の数千銘柄に分散投資できるというのはスゴイことだと思います。
もちろん投資信託ですから現物株式とは異なり、信託報酬などの費用がかかりますが、それも最近では低コスト化が進んでいるため、きちんと選べば0.5%以下のコストで十分投資可能です。
たった1本の投資信託を買うだけで、数千銘柄に分散投資できるわけです。
もちろん投資信託によっては、数千銘柄ほどは分散していないものもありますが、それでも数十から数百銘柄には分散できます。
また、バランスファンドと呼ばれる、株式、債券、不動産(REIT)などの複数の資産クラスに投資する投資信託の場合、債券や不動産(REIT)でも、それぞれ分散されることになりますから、株式のみのときと比べてさらに分散することが可能です。
- 現物株式の銘柄分析をした上で、数十程度の銘柄に分散投資するか
- 何銘柄に分散投資できる投資信託なのか確認した上でたった1本の投資信託で数千銘柄に分散投資するか
個人投資家としてかける手間暇と、分散度合いは必ずしも比例しません。
もちろん投資が好きで銘柄選びや分析などが楽しいという方はそれを楽しめばいいと思いますが、資産形成に必要な投資としては、手軽に分散投資できる投資信託やETF(上場投資信託)で十分なのではないでしょうか。
絶対にこうすべき、という答えはないと思いますが、一つの考え方としてご参考になれば幸いです。
次の記事で、オススメの投資信託をご紹介していますので、よろしければご覧ください。