人生を90年と仮定した場合、時間に換算すると788,400時間になりますが、定年後の時間はどのくらいあるのでしょうか。
本日は定年後に自由になる時間について考えてみたいと思います。
定年後25年=219,000時間
60歳で定年を迎える方もいれば、65歳で定年を迎える方もいらっしゃるかと思いますが、ここでは定年後の人生として25年あるものと仮定してみます。
すると、
25年 ✕ 365日/年 = 9,125日
25年 ✕ 365日/年 ✕ 24時間/日 = 219,000時間
となります(うるう年は無視しています)。
定年後の自由な時間は?
では、定年後の自由な時間はどのくらいでしょうか。
朝起きて顔を洗って、食事して、、、と落ち着くのが朝の9時、その後18時くらいまで自由な時間だと仮定すると、一日9時間なので、
25年 ✕ 365日/年 ✕ 9時間/日 = 82,125時間
となり、約8万時間です。
この8万時間というのがどのくらい長いかというと、一般労働者の総実労働時間が年間2,000時間程度なので、社会人になってから40年間働いたとすると、
40年 ✕ 2000時間/年 = 80,000時間
と、ほぼ同じくらいの長さになります。
社会に出て40年間働いて長かったなぁ、と思われるかもしれませんが、それと同じくらいの時間が定年後、自由な時間としてあるわけです。
定年前は、平日働いて週末は休むといった1週間単位でのメリハリがあったかと思いますが、定年後はそういったものがないので、毎日同じような感じで続いていくわけです。
ちなみに、年間総実労働時間の推移は次のようになっています。
パートタイム労働者を含む年間総実労働時間は年々低下しており、足元では1,700時間半ばくらいになっていますが、一般労働者のみに注目すると2,000時間程度でほぼ変わっていないことがわかります。
ライフサイクルの変化
ここで日本人のライフサイクルの変化を確認してみます。
次のスライドのように、昭和45年(1970年)と、平成26年(2014年)で比較してみます。
昭和45年(1970年)のライフサイクル
昭和45年(1970年)では、男性26.9歳、女性24.2歳で結婚し、夫の定年が55歳となっています。そして、50歳時点での平均余命から計算すると男性が73.9歳、女性は77.8歳で死亡することになります。
夫の定年後死亡するまでの期間が18.9年、死別後妻が寡婦(いわゆる未亡人)となる期間が6.6年でした。
平成26年(2014年)のライフサイクル
一方、平成26年(2014年)では、男性31.1歳、女性29.4歳で結婚ということで晩婚化が進んでいることがわかります。また、夫の定年は早くても60歳ですので働く期間が長くなっていることがわかります。そして、60歳時点での平均余命から計算すると男性が83.4歳、女性は88.7歳で死亡することになります。
夫の定年後死亡するまでの期間が23.4年、死別後妻が寡婦(いわゆる未亡人)となる期間が7.0年といずれも長くなっていますが、特に定年後の期間が昭和45年と比べると4.5年ほど伸びていることがわかります。
さらに健康寿命は男性が71.2歳、女性が74.2歳ですから、健康でない期間が男性は12.2年、女性は14.5年あることになります。
なお、こちらのデータでは夫の部分にのみ定年が入っていますが、現在は共働きの方がより一般的だと思いますので、妻の部分についても同様に定年後の時間を考えることになりますね。
最後に
人生100年時代と言われ、今後も寿命が伸びていくと予測されていますが、それに伴って定年後の時間も伸びていくことになります。
もちろん定年自体を後ろ倒しすれば、それほど長くはならない可能性もありますが、それでも、最初に計算したように8万時間程度の自由な時間があることになります。
定年後の時間、何をして過ごしますか?
- 働く(生涯現役)
- 学ぶ(生涯学習)
- 趣味
- ボランティア
- 地域活動
など、様々な選択肢があると思いますが、何をしていくか、前もって人生設計しておかないと、次のスライドにあるような、いつの間にか日々テレビを見る生活になってしまう可能性もあります。
有意義な時間の使い方を(ウェルスペント)して、幸せな人生を過ごしましょう!
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