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株式会社ウェルスペントのファイナンシャルプランナー、横田健一です。

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先週、フィデリティ投信がウェルビーイング(人々の幸福度・満足度)や金融行動に関するグローバル調査、「フィデリティ・グローバル・センチメント・サーベイ2022」の結果を発表しました。

 

【ニュースリリース】フィデリティ、17カ国・地域のウェルビーイングや金融行動を調査 ~ インフレと国際情勢が人々の心理に影響、日本の若年層の4人に1人が老後資金準備を加速 ~

フィデリティ・グローバル・センチメント・サーベイ2022(PDF)

 

今回は調査結果の中から気になったいくつかのポイントについて確認していきたいと思います。

 

グローバル・センチメント・サーベイの概要

本調査は日本を含む世界17カ国、20,000人を対象に行われており、世帯収入が一定以上(日本だと300万円以上)の方を対象にしています。

具体的な対象国・地域などは以下の通りです。

 

フィデリティ・グローバル・センチメント・サーベイ2022

 

世界17の国や地域を対象に、人々の心理状況、ウェルビーイング、お金の事情等を調査比較。

本調査の対象者は以下のとおりです
● 年齢:20~75歳
● 本人もしくは配偶者・パートナーのいずれかがフルタイムもしくはパートタイムで勤務
● 世帯収入が以下の金額以上
英国:£10,000 / 年、フランス:€20,000 / 年、イタリア:€15,000 / 年、ドイツ:€20,000 / 年、スペイン:€15,000 / 年、アイルランド:€20,000 / 年、オランダ:€20,000 / 年、米国:US$20,000 / 年、カナダ:CA$30,000 / 年、メキシコ:MXN$4,500 / 月、ブラジル:R$1,501 / 月、日本:300万円/ 年、香港:HK$15,000 / 月、中国:RMB5,000 / 月、インド:₹55,001 / 年、オーストラリア$45,000/年、シンガポール:SGD$2,000 / 月

データ収集期間:2022年7月から9月

 

フィデリティ・グローバル・センチメント・サーベイ2022 より

 

 

調査結果

調査結果全体はパワーポイント資料で59ページにまとめられていますが、ここでは気になったいくつかのポイントのみを取り上げてご紹介していきます。

 

まず1つ目は、ウェルビーイング(家計収支、資産形成、健康、私生活と交友関係、仕事、ワークライフバランス)について、どのように感じているか、という質問です。日本は右から6番目ですが、英国、香港とともにすべての項目で相対的に低い結果になっているようです。あくまで主観的な感じ方という話だと思いますが、なかなか日本人はよいとは思えないようですね。

 

ウェルビーイングの要素について、どのように感じているか(P.18)

 

次は、どのくらい先までお金のやりくりについて計画しているか、という質問です。

 

日本人はかなり先までお金の心配をしている(P.29)

 

グローバル(左側)では、数カ月先が最も多く、続いて数年先、1年先が2割弱となっています。

一方、日本(右側)では数年先が43%とダントツで多くなっており、続いて1年先、数カ月先と、全体的にかなり先までお金の心配をしている様子が確認できます。

なんとなく心配、なのかもしれません。

 

続いて、お金についての急を要する悩みは何かという質問です。1位が資産形成、2位が家計管理(日々の収支管理)ということで、グローバルでも、日本でも、悩んでいる分野はあまり変わらないようです。

 

グローバルでも、日本でも、お金についての急を要する悩みはほぼ同じ(P.30)

 

ただ、日本については、左記以外が37%で最も高くなっており、日本人固有の別のテーマがあるのかもしれません。

 

次はファイナンシャル・アドバイスを誰からもらうか、というものです。右から6番目にある日本は、「友人&家族」「SNS」となっており、金融機関やファイナンシャルアドバイザーが2位までに入っていません。

 

ファイナンシャル・アドバイスを誰からもらうか、アドバイスにしたがって行動を取ったか(P.34)

 

一方、米国ではファイナンシャルアドバイザー/ブローカーが1位となっており、専門家を信頼していることが確認できます。一方、ブラジル、メキシコ、香港などは銀行が一位となっており、金融機関にアドバイスを求める方が多いようです。

 

最後に、老後の心配事項についてです。グローバルで見ると、「健康」「老後資金の枯渇」「予期せぬ出来事」がトップ3となっており、どこも似たりよったりといった感じでしょうか。

 

老後の心配事項(P.37)

 

老後の心配事項について、日本について詳細を確認すると次のようになっています。

 

日本の老後の心配事項(P.37)

 

日本のトップ3は「健康」「予期せぬ出来事」「家族の世話・介護」となっており、あれだけ老後2000万円と大騒ぎしていたわりには、「老後資金の枯渇」が5番目と必ずしも高くないのは少し意外ですね。

収入が低い方であっても、老後資金の枯渇はそれほど心配にはなっていないようです。

 

最後に

このようにグローバルで見ると、お国柄が出ていて面白いですね。

 

現在の自分の状態に対して、いかに満足できるか、足るを知ることができるか、というのがとても大切なのではないかと思います。

 

あまりに楽観的過ぎるというわけにもいかないと思いますが、日々ご相談を受けていると、どちらかと言えば過度に悲観的な捉え方をされている方が多い印象があります。

 

ファイナンシャルプランナーとして、少しでもお客様のご不安を軽減、解消できるよう、サービスを提供していきたいと改めて感じた次第です。

 


皆様の資産形成の一助となれば幸いです。

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