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投資と投機:株式取引は投資なのか?投機なのか?(1)

投稿日:

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「株式投資は、資金を提供することで世界経済に貢献しつつ、リターンを得る投資活動だ」

 

「株なんてギャンブルはやめとけよ」

 

など、株式取引については、投資と考える方もいらっしゃれば、投機だと考える方もいらっしゃるかと思います。

そこで、本日は、株式取引が投資なのか、投機なのか、について考えてみたいと思います。

 

結論:株式との付き合い方次第で、投資にも投機にもなり得る

いきなり結論を言ってしまいますが、株式とどのように付き合うかで、投資にも、投機にもなると考えています。

 

これだけだと何のことを言っているのかわからないと思いますので、以下、ご説明していきます。

 

自動車は移動手段か?殺傷凶器か?

株式からいったん離れて、自動車について考えてみたいと思います。

 

いきなり物騒な例を出して申し訳ありませんが、

 

自動車は移動手段でしょうか?それとも殺傷凶器でしょうか?

 

限りなく100%に近い方が移動手段と答えられると思います。もちろん私も移動手段だと思っています。

しかし、殺人鬼にとってみたら、自動車は殺傷凶器だ、と答えるかもしれません。

 

自動車が移動手段であることは、白黒はっきりしていて、一般常識があればその答えに迷うことはないでしょう。

ただし、人によっては自動車を移動手段ではなく、殺傷凶器として認識している人もいる可能性があります。

 

株式取引は投資なのか?投機なのか?

では、同じように考えたときに、株式取引は投資なのでしょうか?投機なのでしょうか?

 

人によって、答えは変わると思います。

投資だと答える方もいれば、投機だと答える方もいらっしゃるのではないかと思います。

 

実際、日本証券業協会が実施した「平成27年度 証券投資に関する全国調査(個人調査)」では、証券投資のイメージとして、「ギャンブルのようなもの」と回答されている方が27.6%ほどいらっしゃるという結果が出ています

平成24年の結果では35.0%であり、割合は低下しているものの、それでも4人に一人くらいの方が「証券投資はギャンブルのようなもの」と考えられているわけです。

 

20180530-investment-speculation-difference-1

「平成27年度 証券投資に関する全国調査(個人調査)」(日本証券業協会)より引用

 

自動車の場合は白黒はっきりしていましたが、株式取引になると、とたんに白黒はっきりと言えなくなってしまう方が多いのではないでしょうか。

 

実際、株式とどのように付き合うかによって「投資にも投機にもなる」というのが答えだと考えています。

 

以下、具体的にご説明していきます。

 

そもそも投資とは?そもそも投機とは?

では、そもそも投資とか、投機というのはどのような意味なのでしょうか。

 

goo辞書(デジタル大辞泉)で調べてみると次のような説明がありました。

 

とう‐し【投資】の意味

1 利益を得る目的で、事業・不動産・証券などに資金を投下すること。転じて、その将来を見込んで金銭や力をつぎ込むこと。「土地に投資する」「若いピアニストに投資する」

 

goo辞書:デジタル大辞泉(小学館)より引用

https://dictionary.goo.ne.jp/jn/155798/meaning/m0u/%E6%8A%95%E8%B3%87/

 

とう‐き【投機】の意味

1 利益・幸運を得ようとしてする行為。

2 将来の価格の変動を予想して、現在の価格との差額を利得する目的で行われる商品や有価証券などの売買。

 

goo辞書:デジタル大辞泉(小学館)より引用

https://dictionary.goo.ne.jp/jn/155309/meaning/m0u/%E6%8A%95%E6%A9%9F/

 

ちなみに、英語では、投資は Investment 、投機は Speculation になります。

 

投資

「利益を得る目的で、事業・不動産・証券などに資金を投下すること」

であり、投機

「将来の価格の変動を予想して、現在の価格との差額を利得する目的で行われる商品や有価証券などの売買」

とあります。

 

投資は「利益を得る目的」とありますが、この意味は、投資した先(事業・不動産・証券)が、何かしら世の中に商品・サービスといった付加価値を提供することで、売上につながり、その結果として利益が得られる、ということだと思います。

証券、特に株式の場合は、証券そのものではなく、その株式を発行している企業が付加価値を提供することで利益につながることになります。

 

一方、投機については、「将来の価格の変動を予想して、現在の価格との差額を利得する目的」とあるように、お金を投じた対象が何をするかは関係なく、あくまでその対象の「価格の変動」に着目して、安く買って高く売ることで、価格差から利益を上げることが目的ということかと思います。

 

これだけでは、わかったような、わからないような、という方も多いかと思いますので、次回以降、投資と投機について、もう少し掘り下げていきたいと思います。

 

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筆者プロフィール

株式会社ウェルスペント 代表取締役
ファイナンシャルプランナー

横田 健一

Yokota Kenichi

横田 健一

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